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マーケットは美人投票

久しぶりのブログ更新です。
遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
今年も、しっかり利益を取っていきましょう。

さて、年末年始のころ、NHKではBSスペシャルで「欲望の資本主義」を放送しました。
ご覧になった方もいらっしゃると思います。

この番組では貨幣論など少し難しい話をしていますが、トレーダーとして注目なのは、
「相場の美人投票」です。

有名な経済学者ケインズが著書で表したことですが、
案外、ちゃんと理解している人が少ないように思います。
・・・結局、中身をしっかり理解しないで、字ズラだけで、なんとなくわかった気になっちゃうんですよね。

ケインズは、プロの株式投資は、新聞投票で行う美人投票を例に説明しています。
・・・株式投資、新聞投票というあたりに、20世紀前半という時代背景を感じますね。

でも、この美人投票の考え方は相場取引をする上で、とても大事だと思います。
特に、ケインズが「プロの」としているところも注目です。
素人は、単純に美人に投票している、ということを示唆しているのかもしれませんね。

この新聞投票とは、投票者が100枚の写真の中から最も美しい6枚を選出し、その選択が投票者全体の平均的な好みと最も近い者に賞が与えられるというものです。

つまり、①自分が美しいと思うものを選ぶのではありません。
相場に例えれば、自分がいいと思う通貨や銘柄を選択するものではない、ということです。

②他者が選ぶ、最も美しいと思うものを考慮する、ということです。
相場に例えると、自分ではなく、市場参加者が買うと思うものを選ぶ、ということです。
ファンダメンタルズはここで使われます。
つまり、市場参加者が経済指標や、金利やニュースなどを元に選ぶだろう、というものを推測して選択する、ということです。

しかし、テクニカルは違います。
テクニカルはこうした推測や予想ではなく、実際に投票している票の増え方に注目します。
または美人投票に審査員がいるなら、審査員がどこに投票しているかに注目します。
相場ではこれが値動きです。
他人の考えを推測したり、予想するのではなく、実際の投票結果という事実に注目するわけです。

だから、相場が迷っていれば手を出しませんし、明らかに、動きが出そうなら参戦します。

ただ、相場は時に行き過ぎたり、極端な動きになる場合もあります。
これは拙著「壁とレンジ・・・」の通り流動性の問題でもあります。

例えば、1月のドル円は米軍のソレイマニ司令官殺害と、それに対するイランの報復で
週足のレンジを割り込みましたが、その後は急激に戻しました。

ただ、チャートからは109.728付近を上抜けない限り、再び107.65を割り込む可能性を示しますが、
この中東情勢が行き過ぎで107.88割れが起こった可能性もあります。
新年早々で流動性が低かった可能性があるからです。

この点が判明するのは、109.728を上抜けるか、107.65を割り込むか、という事実が
起こるかどうかになってきます。

チャートは手法ではなく、この通りに動く、というものではありません。
あくまで相場で起こった事実がチャートに示されるので、
それをもとにどう考えるか、ということです。

ただ、大抵の場合は、他人の思惑を予想する美人投票より、
審査員の動向や投票動向を注視する方が、結果を得やすいのだと思います。

ではまた

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取引通貨について

田向さん
いつも有益な情報ありがとうございます。
取引している中で通貨ペアに関して疑問に思うことがあります。
例えばクロスペアを見ていて壁を越えたとした時に、ドルストレートによる影響で逆行してしまうといった事はあることでしょうか?
また逆にドルストレートが壁を越えトレンドとなるときクロスペアの影響もあり得るのでしょうか?
そうなった場合見ている通貨ペアのチャート以外も確認が必要になってくるのか、今までの書籍では時間軸、ダウ理論によるものしかなかったと思うのですが、他の通貨ペアによる影響などに関してどう考えていけば良いのか、お聞かせ願えればと思います。

Re: 取引通貨について

置き配送好き さん
こんばんは

ご質問ですが、少しダウ理論の理解が不足しているように感じました。
おそらく、経験を積んで、余計な事を考え過ぎなのではないでしょうか。

ベーシックな話をします。
相場の値動きは、全ての市場参加者の取引の結果です。
取引の結果ということは、それぞれの参加者が、いろいろな立場や情報、
要因を考慮して取引した結果です。
チャートには全ての要因が含まれているわけです。

ということは、ご質問されたクロスに対するドルストレートの影響も含まれますし、
市場参加者の中には、そうした点も考慮している人もいるでしょう。
それらのすべてが値動きであり、チャートに示されていることが基本なので、
この点をしっかり理解しておきましょう。


つぎに、壁を越えて逆行する場面が気になるようですが、
こうした値動きは、ほぼ必ず起こります。

つまり、壁を越えたからと言って、一気に動く方が稀なのです。

もちろん、私も一気に動いてくれたら一番楽ですけどね。

相場では、売り手がいれば買い手がいる、買い手がいれば売り手がいまず。
ということは、壁を越えても極端にどちらかに傾くことは、稀です。
大統領選挙とか、年に数回あるかないかの大きなイベントが注目されるのは、
こうした場面では、相場が極端に傾きやすいからです。

但し、雇用統計のように毎月の経済指標やイベントでは
あまりインパクトがないでしょう。

この辺は、相場の動き=市場参加者の考え方で、
イベントの影響力を推測する必要があり、経験がものを言います。


少し話がズレましたが、通常の相場では、単に壁を越えただけでは
一気に相場が傾く状態にはなりにくいでしょう。

それでも、壁を越えたなら、反対側の壁を越えない限り、
最初に壁を越えた方向に動くはずです。
これはダウ理論の基本でよね。

つまり、壁を越えて多少の逆行が起こっても
適切な位置に置いた損切が着かなければ問題ないわけです。
これも、3冊の本で説明している基本です。


相場を複雑に考えず、できるだけシンプルに、
多数派はどちらか、どこで売り手と買い手の優位が変わるか、
ということに集中してチャートを見ると良いのではないかと思います。

本を読むことと、それを理解することとは、まったく違います。

相場の技術は時間をかけて自分で身に着けなければならないので、
拙著を参考にして頂いているのであれば、
その上で、実際の相場を見て、経験をつみながら考えてみてください。

また何か不明な点があれば、お気軽にご質問くださいね。

田向さん
丁寧にありがとうございます。
通貨による影響を気にするよりチャートをしっかり分析する方が良いということですね。
ありがとうございます。
勉強になりました。

Re: タイトルなし

置き配好き さん

> 通貨による影響を気にするよりチャートをしっかり分析する方が良いということですね。

はい、DVDでもお話ししていますが、可能性を考えるときりがありません。

私は相場はシンプルに考えるのがいいと思っています。
相場の先行きは誰にもわからないので、上手く行かないことも多くあります。
だからこそ、判断基準はシンプルにしておかないと、
判断そのものが複雑で難しくなってしまうと考えるからです。

判断基準が複雑だと、失敗したときに許容すべき失敗(損失)なのか、
そもそも判断基準や判断が間違っていたかがわからなくなってしまうからです。

同じ話をイチローが豊田彰男さんと小谷真生子さんとの対談のなかでしていて
「判断基準を持つ」という話がとても興味深かったです。

youtubeで「トヨタイムズ イチロー」で検索すると出てきます。
ちょっと長い動画ですが、ご興味があれば。

ではまた

XAUUSDについて

はじめまして。ただいま田向さんの本で勉強させて頂いております。今、昔のチャートを使い貴書のことを定着させている状況にあります。XAUUSDの日足において、トレンド変換が多いため損切りが多く発生し、6ヶ月間において損益がマイナスになっています。そのため、損切りに関しては貴書の通りに行い、利確については自分で何pipsですると決めて行う方法を取っても良いでしょうか?ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。

Re: XAUUSDについて

K大の橋本さん

コメントいただき、ありとうございます。

XADUSDですが、直近の日足はダウ理論の通り動いていますね。
過去のいつごろのチャートをご覧になっているのかわかりませんが、頻繁に転換点を超えるということは、時間軸が合っていません。
つまり、日足ではなく週足か月足で動いているということです。

相場がどの時間軸で動くかは、商品の流動性やボラティリティで違ってきます。
ゴールドは、為替に比べ流動性が低いので、日足では時間軸として短いのかもしれません。

そうなると、日足で見ている高値安値は週足のレンジ内にあるただの壁になってしまします。
このため、結果として日足ではトレンド転換が多く発生することになります。


壁を越えたところでエントリーして早めに利確するという方法もあります。


ご質問はそうした趣旨の質問と思いますが、その場合は利幅が狭くなるのと、適切な利幅がわかりません。
狭い利幅で利益を増やそうと思えば、取引量を増やすことになりやすく、レバレッジが上がります。
リスクリワードもあまりよくないでしょう。
また、レンジ内の取引なので、急反転の可能性が出てきます。


こうした相場全体のことを考慮して取引されているなら問題ありませんが、そうでなければ、まずは基本に忠実にダウ理論を理解して技術の基本を身に着けるほうがいいと思います。

相場は簡単ではなく、1度本を読んだぐらいで儲かるようにはなりません。
twitterにあるように、拙著を何度も読み返している勉強熱心な方もいらっしゃいます。
お金を儲ける技術の習得は簡単ではないので、時間をかけて頑張ってください。
技術を身に着けると、相場はあなたの味方をしてくれます。

まずは相場を楽しみましょう。

XAUUSDについて

返信頂きありがとうございます。
XAUUSDについて扱っているものが少ないため情報が少なく困っていましたのでとても参考になりました。
何度も何度も貴書を読み直してみようと思います。またご指導頂くことがありましたらよろしくお願いします。

Re: XAUUSDについて

私は文章が上手いわけではありませんし、読者の方と齟齬がある場合もあるでしょう。
ですので、値動きにご興味があれば何度か読み返して頂く方が、伝わりやすくなると思います。

ご質問などは、このブログやtwitterで頂ければと思います。

まずは、相場を楽しみましょう。
楽しければ、ずっと続けられますし、結果もついてきます。
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プロフィール

田向宏行

Author:田向宏行
たむかい ひろゆき
大学卒業後、資格試験に挑戦するが挫折。就職できず仕方なく起業。事業経営の間も金や株に投資。
事業譲渡後の現在は個人投資家。
2010年1月号から月刊 FX攻略.com でコラム連載。
2011年3月からディーラーズ・バトルでもマーケットの動きついて発信。
相場関連はツイッター(@maru3rd)をご覧ください。

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