レンジの捉え方
8月17日(土)
暑い日が続いていますが、みなさん、いかがでしょうか。
さて、コメント欄にご質問を頂いたのですが、チャートを添付するため、こちらで回答させていただきます。
ご質問は以下のようなもので、私のツイッター(@maru3rd)に関するものです。
=====
ユーロ/ポンドの日足チャートで2019/7/31安値と8/12高値のレンジができているという田向様のツイートを拝見いたしました。
そこで質問なのですが、8/7に8/6高値安値を更新できなかったため8/6高値安値内のレンジとなり、8/8に8/6高値安値のレンジを上方ブレイクしているため、8/6安値がトレンド転換点となり、結果として8/6安値と8/12高値のレンジになっていたという解釈をしてしまったのですが、どのような間違いを犯してしまったのでしょうか?
=====
7月後半から本日までのEURGBP日足がこちらです。

EURGBPの高値が8/12であることは明白なので、ここは問題ありません。
問題は、そのレンジの安値をどこに取るかです。
質問者さんのように、8/6を安値にするのも、いいと思います。
理由は、質問者さんも書かれているように、8/7高値が8/6を上抜けきず、8/6と8/7で孕み線のようになっていて、8/8時点では8/6高値と安値のどちらを抜けることになるかで、その先の動きが決まってくるからです。
このときは上抜けしていますね。
ということは、8/6安値の下の買い手が強かったということになり、下げませんでした。
ですから、この8/6をレンジの下限と考えることもできます。
一方、私がツイッターで書いた7/31は、7/30高値から下げて日足を見ると、明らかな安値です。
これは、ダウ理論や酒田五法や、チャートの読み方を知らない人が見ても、安値だとわかるでしょう。
一目瞭然の安値です。
ということは、多くの人に意識されやすい安値、と考えられます。
EURGBPは強く上昇してきていますが、買いそびれた人は、下げる場面を待っています。
その場合、7/31安値を壁にして少し上で買えば、SLは狭くて済みます。
つまり、7/31安値の上には、買いオーダーが並びやすくなります。
逆に、8/6安値やそれより上で売っている人からすれば、7/31がわかりやすい安値なので、ここで上記のような買い手が増える可能性を考えて、ショートの利食いを入れやすくなります。
全部ではなくても、一部利食う動きもあるということです。
ショートの利食いは、買戻しですから、これも買いになります。
こうした結果、7/31は、ひとまず壁として作用しました。
ただし、この7/31安値が本当に壁として作用するかどうかは、週明けに下抜けずに上昇するかどうかにかかっています。
なぜなら、7/31の下には、7/25安値もあります。
週足では、ここがレンジの下限です。
週足で取引する人なら、7/25に近付いたところで買いたいはずで、ここでは買いません。
ということは、7/25安値近くまで下げる可能性があります。
そして、7/25安値を下抜けると、週足が転換することになり、EURGBPは大きく流れがかわることになります。
週足なら、7/25安値の上で買いを置き、下抜けたら途転して売ることもできます。
このように、EURGBPの8/12高値に対して、日足は3つの安値が考えられ、それぞれで戦略が考えられます。
どの戦略が正しく、どれが間違っているかは、相場次第なので結果がでないとわかりません。
日足では、この3点のいずれかを安値として捉えていれば、相場分析としては正解ですし、戦略を立てられます。
間違いは、そうした点ではなく、自分勝手に損切を置いたり、自分の思惑や欲だけでポジションを作ることです。
ご質問に対しては、前述のように、3つのどれを使っても問題ありません。
テクニカルを勉強すると、どれか正解が欲しいところです。
しかし、「相場がテクニカルの通りに動くのではなく」、
あくまで「相場の動きをテクニカルで分析して取引の目安」にするものです。
似ているようですが、この2つは全く考え方が違います。
大事なのは、相場を分析して、損失を抑え、利益が伸びそうな場所を探すことです。
相場は、どこで入って、どこで出るか、がすべてです。
そのためにテクニカルを使うということを考えると、より多様な取引ができるようになると思います。
さて、
BREXITで揺れてるはずの英国議会は、9月3日まで夏休み中です。
フランス人は1カ月のバカンスが当たり前ですし、今秋から安倍首相も夏休みに入ります。
今月はこの後、FRB、BOE、ECB、BOJ、のいずれも金融政策の発表をしません。
つまり、みんな夏休みなのです。
ということは、市場参加者もお休みを取っていますし、いっぱい稼いでいる銀行やファンドのディーラー達は、家族とバケーションを楽しんでいるはずです。
ということは、相場には流動性がなく、動きにくくなりますし、動いてもテクニカルが効きにくく、オーバーシュートしやすいので注意が必要です。
日本もひどく暑いので、みなさんご自愛ください。
ではまた
暑い日が続いていますが、みなさん、いかがでしょうか。
さて、コメント欄にご質問を頂いたのですが、チャートを添付するため、こちらで回答させていただきます。
ご質問は以下のようなもので、私のツイッター(@maru3rd)に関するものです。
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ユーロ/ポンドの日足チャートで2019/7/31安値と8/12高値のレンジができているという田向様のツイートを拝見いたしました。
そこで質問なのですが、8/7に8/6高値安値を更新できなかったため8/6高値安値内のレンジとなり、8/8に8/6高値安値のレンジを上方ブレイクしているため、8/6安値がトレンド転換点となり、結果として8/6安値と8/12高値のレンジになっていたという解釈をしてしまったのですが、どのような間違いを犯してしまったのでしょうか?
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7月後半から本日までのEURGBP日足がこちらです。

EURGBPの高値が8/12であることは明白なので、ここは問題ありません。
問題は、そのレンジの安値をどこに取るかです。
質問者さんのように、8/6を安値にするのも、いいと思います。
理由は、質問者さんも書かれているように、8/7高値が8/6を上抜けきず、8/6と8/7で孕み線のようになっていて、8/8時点では8/6高値と安値のどちらを抜けることになるかで、その先の動きが決まってくるからです。
このときは上抜けしていますね。
ということは、8/6安値の下の買い手が強かったということになり、下げませんでした。
ですから、この8/6をレンジの下限と考えることもできます。
一方、私がツイッターで書いた7/31は、7/30高値から下げて日足を見ると、明らかな安値です。
これは、ダウ理論や酒田五法や、チャートの読み方を知らない人が見ても、安値だとわかるでしょう。
一目瞭然の安値です。
ということは、多くの人に意識されやすい安値、と考えられます。
EURGBPは強く上昇してきていますが、買いそびれた人は、下げる場面を待っています。
その場合、7/31安値を壁にして少し上で買えば、SLは狭くて済みます。
つまり、7/31安値の上には、買いオーダーが並びやすくなります。
逆に、8/6安値やそれより上で売っている人からすれば、7/31がわかりやすい安値なので、ここで上記のような買い手が増える可能性を考えて、ショートの利食いを入れやすくなります。
全部ではなくても、一部利食う動きもあるということです。
ショートの利食いは、買戻しですから、これも買いになります。
こうした結果、7/31は、ひとまず壁として作用しました。
ただし、この7/31安値が本当に壁として作用するかどうかは、週明けに下抜けずに上昇するかどうかにかかっています。
なぜなら、7/31の下には、7/25安値もあります。
週足では、ここがレンジの下限です。
週足で取引する人なら、7/25に近付いたところで買いたいはずで、ここでは買いません。
ということは、7/25安値近くまで下げる可能性があります。
そして、7/25安値を下抜けると、週足が転換することになり、EURGBPは大きく流れがかわることになります。
週足なら、7/25安値の上で買いを置き、下抜けたら途転して売ることもできます。
このように、EURGBPの8/12高値に対して、日足は3つの安値が考えられ、それぞれで戦略が考えられます。
どの戦略が正しく、どれが間違っているかは、相場次第なので結果がでないとわかりません。
日足では、この3点のいずれかを安値として捉えていれば、相場分析としては正解ですし、戦略を立てられます。
間違いは、そうした点ではなく、自分勝手に損切を置いたり、自分の思惑や欲だけでポジションを作ることです。
ご質問に対しては、前述のように、3つのどれを使っても問題ありません。
テクニカルを勉強すると、どれか正解が欲しいところです。
しかし、「相場がテクニカルの通りに動くのではなく」、
あくまで「相場の動きをテクニカルで分析して取引の目安」にするものです。
似ているようですが、この2つは全く考え方が違います。
大事なのは、相場を分析して、損失を抑え、利益が伸びそうな場所を探すことです。
相場は、どこで入って、どこで出るか、がすべてです。
そのためにテクニカルを使うということを考えると、より多様な取引ができるようになると思います。
さて、
BREXITで揺れてるはずの英国議会は、9月3日まで夏休み中です。
フランス人は1カ月のバカンスが当たり前ですし、今秋から安倍首相も夏休みに入ります。
今月はこの後、FRB、BOE、ECB、BOJ、のいずれも金融政策の発表をしません。
つまり、みんな夏休みなのです。
ということは、市場参加者もお休みを取っていますし、いっぱい稼いでいる銀行やファンドのディーラー達は、家族とバケーションを楽しんでいるはずです。
ということは、相場には流動性がなく、動きにくくなりますし、動いてもテクニカルが効きにくく、オーバーシュートしやすいので注意が必要です。
日本もひどく暑いので、みなさんご自愛ください。
ではまた
