流れは急には変わらない

6月20日(水)

昨夜はサッカーワールドカップの日本戦で盛り上がりました。
南米コロンビアから貴重な勝ち点3を手に入れ、決勝トーナメント進出の第一歩となりました。

ワールドカップは4年に一度ですが、この期間中は相場も動きにくいと聞いたことがあります。
ロンドンFXで有名な松崎美子さんによれば、ロンドンのシティで働くお嬢さんの会社では、自国チームの試合時間はTV観戦が認められているとか
金融の中心であるロンドン・シティが、これですから、確かにワールドカップ中は動きにくいのかもしれませんね

さて、サッカーではなく、マーケットの話。

FX相場のトレンドは、簡単に反転しないというお話をします。
相場はトレンドが出ると、市場参加者の多くがその方向にポジションを傾けます。
大きな流れに乗るのが儲かりますし、デリバティブ取引であるFXでは逆張りは即死しかねません。
しかし、トレンドが続いてくると、いつか反転しそうで、怖くなってきます。
自分が入ったら終わりなんじゃないか、一気に巻き戻されてしまうんじゃないか、という不安です。

これらは、チャートを読み取れないから起こります。

このチャートはユーロドルの日足ですが、
EURUSDは2017年1月の1.03を底に上昇してきました。
しかし2018年1月の1.25367ぐらいで上値が伸びなくなり、4月までレンジが続きます。
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レンジは上が1/25の1.25367でしたが、2/16には1.25546まで拡大します。
しかし下は、3/1の1.21538で、この1.25ミドルから1.21ミドルの約400ポイントのレンジが約3カ月続きました。

つまり、1.03から1.25へ大きく上昇したということは、それだけ多くの買いポジションができていて、簡単に逆方向には動かないのです。
日足や週足でのトレンドは、転換するにも時間がかかります。

これを知っていると、焦ってポジションを作ることもなくなりますし、レンジで上下するなかで消耗するような取引をする必要がありません。

そうして見ると、EURUSDの現在は、1.15を底に、1.1850まで戻した後のレンジになっています。
このレンジをどちらに抜けるかは誰もわかりませんが、日足がレンジになっているということは、簡単に急騰急落はしにくいだろう、ということです。

まして、ワールドカップをやっています
サッカーがマーケットにどの程度影響するかは、不透明ですが、しばらくの間は動きにくくなる可能性がありそうです。

そう考えると、相場の動きをジックリ見ることができますし、戦略も立てられます。
「焦り」や「欲張り」の心理が失敗トレードの原因になりやすいのは、私自身も経験上よくわかります。

相場は急には変わらない=変わる前にはレンジの膠着がある、ということを意識するだけで、ゆったりとした気持ちを持つことができるのではないでしょうか。

焦らず、欲張らず、相場を楽しみながら、しっかり利益を得るテクニックを身に付ければ、後は利益がついてくると信じて、じっくりFXに取り組んでみてはいかがでしょうか。

私はテニスの回数が増えてきています
ではまた

書籍Part4-6 補足解説

6月26日(火)

拙著のPart4の6「今後のシナリオを検証してみる」(p.138~p.143)について
ブログにコメントを頂きました。
FX1年弱の方ですが、熱心に勉強されていると思います。
その努力は、必ず相場から返ってくるので、FXを楽しみながら、続けてください。


さて、ご質問の回答ですが、コメント欄では文字でしか説明できないので、
図表を入れた解説をするため、ブログ記事としてお伝え致します。
なお、この部分の書籍の解説は、今振り返ると、少し「雑」に思えるので、他の読者の方にもご参考になれば、幸いです。


拙著「1日2回のチャートチェックで手堅く勝てる兼業FX」のPart4(p.120~)は、移動平均線の章です。
移動平均線とは何かとか、どう使うか、という説明の中で、ダウ理論と併せて使うにはどうするか、ということを主に書いています。

ただ、その為と言ったら言い訳になりますが、添付チャートの説明は「雑」で「大まかにこんな感じで移動平均を併せて見て」という感を否めません。

コメントでご指摘されているのは、特にp.139~p.142にある、図表11から図表14の高値と安値についてです。

この図表11から14は、同じ図表をベースに、説明を書き沿えており、底で示しているドル円月足は同じものです。

ここでご質問頂いたのは、2014年12月安値115.555(空色)と、2015年3月安値118.315(紫色)が、それぞれなぜ安値として認識されるか、わからない、というものでした。

書籍の図表がわかりにくいので、添付図にも同じ期間の月足を出しています。
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2015年6月の最高値125.859から遡ると、明らかな安値は2014年2月の100.738、または添付図で追加している2014年7月の101.062になります。

よって、125.859から100.738までは安値がないように見えます。


では、なぜ本書で2014年12月の115.555と、2015年3月の118.315を安値としたか、ですが、
この2つそれぞれの月足を見て頂くと、2014年12月の安値と高値は、
その後2015年3月に高値が更新されるまで抜けていません。

また2015年3月の高値と安値は2015年5月に上抜けするまで変わりません。

つまり、2014年12月高値121.845と安値115.555のレンジが、
2015年3月に高値更新されるまで続きます。

同様に、2015年3月高値122.005と安値118.315のレンジが、
2015年5月に高値更新されるまで続きます。

以上の事実を踏まえて、おさらいです。


ダウ理論のトレードは、高値を安値を見つけることで、現在のレンジを把握します。
レンジは、売り手と買い手の力関係が拮抗している場面です。
ですから、レンジを抜けることで、売り手と買い手のどちらかが優勢となり、相場が動き、これが続くことでトレンドになります。

ということは、2014年12月足や2015年3月足のように、その後高値も安値も更新されなければ、この月足の範囲でレンジということになります。
ダウ理論の上昇トレンドは、「高値を更新し、安値を更新せず」です。
2014年12月移行の2015年1月と2月は、2014年12月に対して、高値を更新していませんし、安値も更新していません。

つまり2014年12月安値115.555は、その月の高値121.845とレンジで、
3月に高値更新されるまでは、このレンジ内の動きということになります。

また2014年12月足でレンジになっているということは、仮に2015年1月や2月に2014年12月安値(115.555)を割り込むと、安値更新することになり、上昇トレンドは終了して下落転換する可能性が出てきます。
このとき、現実はそうはなりませんでしたが、レンジの下限を下抜けたら、そう考える、ということです。

この考え方は、2015年3月足(安値=118.315)でも同様です。

このため、2014年12月安値115.555と、2015年3月安値118.315が安値として認識される、ということです。
そして、この118.315の下抜けや、115.555の下抜けがあれば、トレンドが転換したと考えることになります。

以上の理由で、拙著では安値として書いています。

が、以上の解説を書いていて思いましたが、本書では、ここまで詳しく書いてませんね
説明不足で申し訳ないです。

ちょっと大人の出版事情をお話しすると、先に刊行の日程が決まります。
それから、原稿を書き、図表を整え、編集して追加したり、削ったりの作業をします。
なので、書籍後半は、かなり慌ただしい中での執筆と編集が続いています。
わかりやすい、いい本を作りたいのですが、なかなか完璧にはできず、より良いものを求めて次作に反映したいと思います。


また、この辺も踏まえ、月刊FX攻略.comでは、2018年5月号からテクニカルについての連載を書いています。
ご興味があれば、そちらも併せてお読みいただくと、考え方をご理解頂けやすくなるかと思います。

本当は直接お会いしてお話しするのが一番お伝えしやすいのですが、なかなかそうもいきません。
どうしても書籍は文字数など物理的制限があるので、疑問があれば、こちらへお寄せいただければと思います。


最後にちょっと宣伝ですが、このブログ左にある西原さんのサイトに行くと、メルマガの紹介があります。
この西原メルマガには、私も毎日テクニカル解説を書いており、現在の相場について、高値や安値、ディナポリチャートなどについて配信しているので、考え方の参考になるかと思います。
10日間の無料お試しがあるので、ご興味があれば、試してみてはいかがでしょうか。

私も50代のオッサンなので、大人の事情がいろいろありますが、みなさんのトレードの参考になれば、幸いです。

ではまた

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プロフィール

田向宏行

Author:田向宏行
たむかい ひろゆき
大学卒業後、資格試験に挑戦するが挫折。就職できず仕方なく起業。事業経営の間も金や株に投資。
事業譲渡後の現在は個人投資家。
2010年1月号から月刊 FX攻略.com でコラム連載中。
2011年3月からディーラーズ・バトルでもマーケットの動きついて発信中。
ブログ更新後は、ツイッター(@maru3rd)とディーラーズ・バトルで直近の相場感などを随時情報発信してます。

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